みなさまこんにちは。名も無いJD(@nonemaJD)です。
私はの両親は、母が多動症&うつ病、父がモラハラという典型的な毒親です。
毒親という言葉が世間にも浸透し始め、
「私の親も毒親なのかも!?」
と、自覚しだした方もいらっしゃるかもしれません。
「私の親は毒親というものに分類される親だったのか…」
と、逆流的にその存在を知った方もいらっしゃるかもしれません。
家族観での負の連鎖の強さは凄まじく、親が毒親なら自分も毒親になってしまい、親が貧乏なら自分も貧乏になってしまったり、なかなか抜け出すことができません。もちろんそうじゃない人もいる
今回は毒親の強固な連鎖を断ち切ることができたら、それはもう神のようなものでは?という話をしていきます。
毒親の親もまた毒親
毒親の親も毒親です。
私はこの言葉だ大っ嫌いでした。というか今もこの言葉は大嫌いです。
恐らく毒親を持つみなさんもこの言葉が嫌いだと思います。
「毒親も小さい頃は大変だったんだよ~」とか
「どんな嫌な奴でも親は親じゃん」とか言われても、
「毒親の親も毒親だからなに?だから毒親を許せってこと?」となりますよね。
ただ、毒親の親も毒親というのはまぎれもない事実です。
私の母方の祖父母は自営業を営んでおり、母にかまう時間はなかったみたいです。しかも祖母は自営業の忙しさから「はぁ…こんなに忙しくて死んじゃう」というのが口癖でした。
子供にとって親の「もう死んじゃう」という言葉は「私が生まれてきたのが悪かったんだ」に変換されていきます。なので母親は(構ってくれないし親は死にたいって言ってるしもう私なんかいらないんだ)と、どんどんネガティブで鬱になっていきました。
そして今は私を前に「もう死にたい」を連呼しています。
父方の祖父母はとんでもなくパワフルで、虐待をしながら父を育てていました。みなさんも分かると思いますが、虐待をされて育った子供の性格は歪んでいきます。そして父親はモラハラをするようになったのでしょう。
こんな感じで、毒親にも毒親になった理由が必ずあります。
だからといって「自分の毒親も毒親に育てられた可哀そうなひとなんだから、許してあげなきゃ」と考える必要はありませんよ。
そういう事実があるんだなということだけわかっていればいいんです。
そしてあなたの毒親は弱かったので人生に負けてしまった敗者ということも…。
理不尽な仕打ちに耐えられなかった毒親
毒親は負の連鎖を断ち切ることができなかった凡人です。上に書いたように毒親も理不尽な仕打ちを受けて育ってきたみたいです。
親はそんな幼少期を経て
「どうして私ばっかりこんな目に!」とか
「私は何も悪いことをしていないのに…あいつが全部悪いんだ!」
と、イライラをつのらせていき、人生やひいては周りの人間に「おまえらのせいでこうなった」と考えるようになりました。
つまり、自分の人生を他人に責任転換するようになります。
私にもそういう思いがありますし、毒親育ちの人は多かれ少なかれそういう気持ちがあると思います。
ちなみに、実際に悪いのは明らかに虐待してきたやつなので、こう考えるのはなにも悪いことではありませんし、毒親被害者には周りのせいにする権利があります。
ただ、この積もり積もった行き場のないイライラは問題です。
毒親は「なんで私ばっかりこんな目に!」とイライラしながら、大人になってゆき、そして子供を産みます。
そして生まれてきた毒親の子供は毒親の「なんで私ばっかりこんな目に!」と感情を発散させるための格好の餌食になってしまいます。
毒親は幼少期からの行き場のないストレスを抱えているので、「私がこんな目に遭ったんだから、あんたもおなじように苦労するべき」と子供に対して考えるようになっていきます。
このようにしてかつて被害者だった親は加害者の毒親(モンスター)へとなっていき、子供に自分の負の感情を託してしまいます。
毒親に理不尽な八つ当たりをされた子供には「なんで私ばっかりこんな目に!」という感情を発散する場がありません。
こんな感情を発散させるためには、自分より弱い立場の何かが必要ですからね。(子供や動物など)
子供に自分の幼少期と同じ目に合わせて、ストレス発散をすることができた毒親は
「あぁ~なんかすっきりした~」
と極楽気分かもしれませんが、負の感情を押し付けられた私たち子供はたまったもんじゃありません。
親が毒親だろうが子供を持ったのなら責任をもって、「子供のためには過去のことはスッキリ忘れよう!」と負の気持ちを自分の心から消し去って、心機一転するべきです。
しかし、毒親は凡人だったので、負の気持ちを0に還すことができず子供に押し付けることで解決しました。
つまり毒親は普通の人間だったのです。
ちなみにポイントなのは、負の連鎖を断ち切ることができなかったからといって毒親が最低とか人間のくずというわけではないということです。
コンピューターでデータを作り出すことは簡単でも、一度作り出されたデータを完全に削除することは難しくて、デバイスを完全に破壊しない限り復元させる方法がいくつとあります。
人の感情も同じで、一度マイナスな感情が生まれてしまうと、それを完全に消していくことは至難の業です。子供を作らずに死んでいけば、そのままその感情も消滅していきますが、子供がいると何らかの形で引き継いでいってしまいます。
世の中って一度生まれたものを0に還していくのは至難の業です。
毒親も偉そうな顔をしていながら、ただのか弱い普通の人間だったというだけです。
凡人か神なのか
『負の連鎖を断ち切ることできたらあなたは血族で神のような存在になる』
神のような存在になるとはどういうことか?
私を含めたいていの毒親被害者は、上に書いたように「なんで私ばっかり!」というマイナス感情に終止符を打つことができません。
そして終止符が打てないまま子供を持つと、大嫌いだった毒親と同じように「なんで私ばっかり!」という理不尽な気持ちを子供を押し付けるようになっていきます。
その気持ちを受け取った子供もまた同じように子育てをし…連鎖が続いていきます
逆に、「なんで私ばかり!」という一族代々受け継がれてきた負の感情をあなたの代で消滅させることができたら…それはすごく得難いことで、ありえないことです。
自分も理不尽な仕打ちを受けてイライラを募らせ心が張り裂けそうに苦しいのにも関わらず、自分を犠牲にしてでも負の感情を抑えて消していくというのは、奇跡みたいなことで、
ただの人間にそんな奇跡を起こすことはできません。
普通の人間が「あなたがここで我慢してくれればみんな幸せになれるから犠牲になってほしい」と言われても
「じゃあ私が我慢します!」とはなりません。
普通は「は?私がなんでそんなことしないといけないの?私の気持ちはどうしてくれるの?」とります。
現に私の親は凡人でか弱い人間だったので、イライラを昇華させることはできませんでした。
ゆえに、こういう気持ちを抑えて「私が犠牲になろう。一族の幸せを願おう」と思うことができれば、それはとてもすごいことなんです。
自分の思うままに生きればいい
こんなことを言いましたが、結局は自分の思うままに生きていくしかないです。
私もここまで考えることができているのにもかかわらず、
「じゃあ私が犠牲になろう」という気持ちにまでは慣れていないのが現状です。
今は「毒親の親も毒親だったんだな」という事実を認めることができている程度です。
毒親のことを許す気持ちはありません。
でも、「あぁこの人たち弱かったから連鎖を止めることができずに暴れてるんだな」と思うと気楽ですし、生きやすくなりました。
こんな私でもいつか血族の救世主になって、生きていた甲斐があったなと思える時が来るかもしれません。
「なんで私ばっかり!」という理不尽さにイライラする気持ちを消しきれずに夜は胸が苦しくなります。